宮水って普通の水と何が違うの?
宮水について
宮水とは、「西宮の水」が略されたもので、兵庫県西宮市の、海岸に近い一部地域にある井戸から汲み上げられる水のことです。
汲み上げられるのは東西約500メートル四方の区画だけですので、灘の名門酒蔵が、この周辺に軒並み井戸を持っています。
このように限られた地域でしか汲み上げられない宮水には、使用量に制限があります。そのため酒の命ともいえる仕込み水以外の雑用(道具を洗ったり、掃除したり)には、水道水が使われ、協力し合いながら、灘の酒づくりを支えているのです。
普通の水との違いについて
宮水はミネラル分が豊富な「硬水」で、酵母の働きを活発にする、リンやカリウムが多く含まれています。
また赤茶けた色やにおいの原因になる鉄分はとても少ない為、酒造りにとって理想の水といえます。
酒造りには軟水が使われる事が多いので、硬水を使っている地域は全国でも珍しいのです。
宮水で造った日本酒はどんな味
宮水の成分が酒造りに非常に適している為、発酵が進むのが早く、結果として香味ともに荒削りで味がしっかりしている、辛口タイプのお酒になる傾向があります。
これにより、しぼりたての原酒は荒々しく男性的な味わいが楽しめ、夏の貯蔵期間を経たお酒は、香味が整い円熟味が増し、すっきりまろやかな味わいになります。